土用の丑の日は単なる迷信?土いじりを避ける理由とは
土用と言うと「土用の丑の日」のイメージがあります。
夏の土用の丑の日は鰻をはじめ「う」のつくものを食べる日として知られています。
そもそも土用の丑の日の「土用」となぜ「丑の日」なのか、その意味が気になります。
ちなみに2019年の土用の丑の日は「7月27日」です。
「土用」というのは季節の変化を読み取れないので、それを補助するために日本独自で考えられた暦のことです。
期間として立春、立夏、立秋、立冬の直前約18日間を指します。2019年は、
- 冬土用:1月17日~2月3日
- 春土用:4月17日~5月5日
- 夏土用:7月20日~8月7日
- 秋土用:10月21日~11月7日
その土用には「やってはいけないことがある」と昔からの迷信があります。
そうは言っても、土用におすすめできないことも、やらねばならない時もあります。
一方、それは迷信なので気にしないと考える方もいるでしょう。
そこで、土用の時期に避けた方が良いことは何なのか、土用にやってはいけないことは迷信なのか、「土用」について詳しく見ていきましょう。
土用の間日は大丈夫!貴重な間日はいつ?何をする?
土用にやってはいけないこととして、
【土に関すること、新しいこと、方角に関すること】が挙げられます。
その期間中ずっとそれらをやらないと、生活に支障をきたします。
そもそもなぜ、土用の日にやってはいけないことがあるのかといえば、土用の時期には土の中にいるとされる土の神様「土公神」のせいです。
土に関することを行うと騒がしくなってしまい土公神が静かに過ごせず、怒ってしまうため、特に土に関することは行ってはいけないと言われてきました。
特に、不動産や建築関係者、農業従事者のあいだでは嫌われています。
しかし、この迷信を回避するための方法も当然あります。この土用の期間の中で「間日」と呼ばれる日があります。
間日は土公神土の中から出て、天上界に行っているので間日は土に関することを行っても大丈夫だと考えられています。
間日は春の土用は巳、牛、酉の日、夏の土用は卯、辰、申の日、秋の土用は未、酉、亥の日、冬の土用は寅、卯、巳の日となり、土用の時期の中で4日間から6日間あります。
具体的には、
- 冬土用の間日:寅・卯・巳の日
2019年は1月17日・18日・20日・29日・30日、2月1日 - 春土用の間日:巳・午・酉の日
2019年は4月18日・26日・27日・30日 - 夏土用の間日:卯・辰・申の日
2019年は7月22日・29日・30日、8月3日 - 秋土用の間日:未・酉・亥の日
2019年は10月25日・27日・29日、11月6日
特に春の土用の時期だと新しい植物を植えたりなど行うのに適している時期でもあるので、土用の期間約18日間ずっとに土に関わることはできないというのは辛いものです。
そこで、土用の時期の間にある土公神が土の中から外に出ている「間日」に、土をいじったり、畑を耕したりなど土に関することを行うのが良いとされています。
土の神様がいる間は土の中にいて静かに過ごしていますが、土用の期間に土に関することが何もできないとなると土に関する仕事をしている方やそれで生計を立てている方にとっては辛いものです。
そのため、土の神様が土の中から天上に行き、地上からいなくなる間日に土に関することを行うのが良いとされています。(鬼の居ぬ間に・・・みたいな)
気にしない?土用の迷信とやってはいけないこと
土用の時期にやってはいけないこととして「土に関わることをしてはいけない」と言われています。
土に関わることとして挙げられるのは、
【土いじり、草むしり、井戸や穴を掘ること、増改築、地鎮祭など土を触ったり、土の上に何かを建てる】など土と密接に関わることです。
土用の時期は季節の変わり目でもあるので、身体がかかって体調を崩したり、事故を起こしやすくするので、土に関することは避けた方が良いとされています。
土に関することの他に、【新居購入、就職や転職、結納や結婚、開業や開店】など新しいことを始めるのも土用の時期は避けた方が良いと言われています。
土用の時期は季節の変わり目で、体調を崩しやすかったりと変化に敏感に感じやすい時なので、土用の時期は新しいことを始めるよりも静かに過ごすことが良いと言われるようになりました。
さらに、土用の時期はどの方角も良くないと言われているので、旅行や引越しなど方角に影響することも避けた方が良いです。
土用の迷信についてのまとめ
土用と言うと土用の丑の日に鰻を食べると言うイメージが大きいですが、実は土用は1年間に4回あり、どの時期も季節の変わり目となっています。
季節の変わり目は体調を崩しやすかったり、自分の心身に大きな変化を及ぼしてしまう可能性もあるので、土用の時期は心機一転な大きな出来事は避けることと言われています。
さらに土の神様である土公神が土の中に眠っているので土に関することも行ってはいけない日としています。
しかし、現在では科学的根拠がないからと、土用の時期に土に関することを行ってはいけないというのは迷信だという説もあります。
土用の時期だからと考え過ぎてしまうことはないですが、季節の変わり目なので普段以上に体調に気を付けて注意して過ごすことは必要だと言えます。
それを教えてくれるのが「土用」の迷信といえます。