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なぜニュースに?ベースアップへの素朴な疑問とその意味とは

毎年2月3月になると『春闘』とか『ベア』なんかの言葉がよくニュースになります。

3月15日になると“ベア○○円”という数字が一斉に並びますよね。
よく名前を聞く企業名がニュースになるので「へー、ベア○○円かぁ。」とついわかったような気になってしまうのですが、いざ「ベア(ベースアップ)ってなに?」と改めてきかれると説明にこまってしまいます。ということは、なんでこんなにニュースになるのかわかっていない自分に愕然。

知ってるようで知らない“給料”の話

「給料が増える話だから、それでいいじゃん」と気楽に考えていました。素人なんで。
でも数字1つで世の中の景況感や将来がなんとなく自分の身近なものになることに気づき、だてにニュースになるわけではないのだなと思ったり。。

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給料については雇われている身なら関心のあることでして、そのそも給料は①基本給 ②手当 ③一時金(ボーナス)の構成で上がったり下がったりしていますよね。②と③はその時々であったりなかったり自由に決めることができるので、基本的に景気のいい時には上がる傾向にあるのは知っての通り。

ニュースになる“ベースアップ”は①の基本給のことで、基本だからベースということ。要するに非雇用者に関わるお金の計算の基になっているもの。日本の場合、めったなことがない限り一旦上がったものは下がることがない聖域のようなものです。ここまではわかるのですが、なぜにニュースに?しかも1面扱いで。

だからニュースになる「ベースアップ」のよみ方

ここからは私が理解したことです。
基本給はもともと年齢や勤続年数によって昇給する“定期昇給”がどこの会社でもあるしくみです。いわゆる『年功序列』型の階級で昇給が決められています。その昇給率は会社によって違う上、“定期”なので取り立ててニュースになるわけでもない。

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一方ベースアップは昇給という意味では同じですが、会社にとってはより負担が増える仕組みです。よく“賃金の底上げ”という言葉が使われていますが、もらう側にすれば定期昇給とベースアップで二重の昇給みたいなイメージです。ベースアップは特に行う必要がないため“春闘”(労使交渉)、“ベア0”、“○年ぶり”などのニュースになるというわけ。

トヨタを例にとると、2017年ベア1,300円。
例えば新卒、基本給:210,000、定期昇給:6,000だとすると、

昇給2016年給与額2017年給与額
定期昇給 210,000円 216,000円
ベースアップ 210,000円 217,300円

基本給のベースアップ1,300円に定期昇給分6,000円が加算されることになります。
これがすべての年齢(階級)で行われるので単純計算でもベア上昇分×社員数分の人件費が将来に渡って増えるということです。社会保障費や一時金等合わせるとさらに増加します。

それだけ企業戦略において将来的な成長を示す『意志と覚悟』の表明とも受け取れます。ニュースで名の知れた企業がでるのも今後の日本の経済のけん引役としての役割が大きいからと考えられるわけです。こうしてみると数千円の数字1つでニュースを深く読むことができます。ちなみにシャープと東芝は「要求見送り」と回答されました。

まあ、これはあくまでも日本の1%を占める大企業の話で、中小零細、庶民には本当の“ニュース”な話しですよね。昇給はうれしいことだけど、ニュースはやっぱり他人事な実感のわかない独り言な私です。